1.実施学年、教科等
①1学年~3学年
②家庭科、公民科、総合的な学習の時間などの授業
2.学習指導要領対応一覧(本誌と別冊教材対応表)
こちらからダウンロードしてください。
3.各ワークの使い方
[ワーク1](個別学習向き)
- ワークの説明
・このワークの目的は、大学生活にかかるお金や就職してからのお金をイメージすることです。 - ワークの仕方
①「進学編」「就職編」のワークシートをダウンロードして、必要枚数をコピーし、生徒に配布します。
②「進学編」「就職編」の収入欄と支出欄に各自が記入し、収支合計を算出します。作業時間は合計30分程度。
③数人の生徒に収支結果に対する感想を発表してもらいます。発表時間は10分程度。 - 教師コメント例
「今回の試算結果は月額収支の目安です。個別の事情で金額は異なります」
「将来、一人暮らしをする場合は、かなり計画的に生活をしないと、収支のバランスがとれなくなることがわかったと思います」
「新しい生活に入る前には、ぜひ、お金の計画を立ててみてください」
※就職編の支出は、総務省統計局家計調査(2016)の34歳までの単身世帯の数値です。
※就職編の初任給額(月額)は、厚生労働省「平成29年賃金構造基本統計調査」の「第1表 新規学卒者の初任給額」の企業規模計10人以上の数値です。控除前の月額です。
[ワーク2](グループ学習向き)
- ワークの説明
・このワークの目的は、奨学金にはいろいろな種類があることを理解することです。
・奨学金制度は、例にあるだけでなく、いろいろな団体が実施しています。それらを実際に調べてみることで、お金に関する情報は身近にあることを理解します。 - ワークの仕方
①5名程度のグループ分けをします。
②ワークシートをダウンロードして、必要枚数をコピーし、各グループに配布します。
③パソコン教室にて、グループごとに奨学金制度について、一つ検索を行います。時間は20分。
④各グループは、検索した奨学金実施団体について、ワークシートにその概要を記入します。時間は10分。
⑤各グループによる発表会を実施します。時間は10分。※日本学生支援機構のホームページを活用して授業を行います。
大学・地方公共団体等が行う奨学金制度https://www.jasso.go.jp/about/statistics/shogaku_dantaiseido/index.html - 教師コメント例
「奨学金とは、教育の機会均等の理念のもと、経済的な理由により、高等教育機関への進学を諦めることがないように、学生を支援する仕組みです」
「平成30年から、日本学生支援機構では、返還義務のない「給付奨学金」の制度が本格実施されています。条件など詳しいことが知りたい人は先生に聞きにきてください」
[ワーク3](グループ学習向き)
- ワークの説明
・このワークの目的は、暮らしのシーン(ライフイベント等)において、知っていると役立つお金の知識や情報を学びます。
・役立つお金の知識(制度等)を具体的に調べることで、お金に関する知識や情報を収集するスキルを習得します。 - ワークの仕方
①5名程度のグループ分けをします。
②ワークシートをダウンロードして、必要枚数をコピーし、各グループに配布します。
③グループごとに、調べる制度等を一つ選びます。
④パソコン教室にて、グループごとに選んだテーマについて検索を行います。時間は20分。
⑤各グループは、検索したテーマについて、ワークシートにその概要を記入します。時間は10分。
⑥各グループによる発表会を実施します。時間は10分。 - 模範記入例
検索による模範記入例はこちらからダウンロードしてください。
[ワーク4](個別学習向き)
- ワークの説明
・このワークの目的は、自分の夢を実現させるために、将来の計画(ライフプラン)を実際に立ててみることです。
・『飛び立て!未来』の96ページを参考にして、自分の将来設計をしてみます。 - ワークの仕方
①ワークシートをダウンロードして、必要枚数をコピーし、生徒に配布します。
②各自、自分のライフプランを作成します。作業時間は40分程度。
③数人の生徒にライフプランを発表してもらうとともに、プランを作った感想を聞きます。 - 教師コメント例
「目標や夢があったら、それをかなえるために、授業でやったようにライフプランを立ててみてください」
「将来の計画を立てるということは、夢をかなえる準備をするということです」
「みんなは、どんな夢があって、どんな課題が見つかったかな」
[ワーク5](個別学習向き)
- ワークの説明
・このワークの目的は、夢をかなえるために必要なお金の計画を体験学習することです。高度な計算が必要なキャッシュフロー表の作成をゲーム感覚で体験することができます。
・インフレ(物価が上昇してお金の価値が下がること)をイメージ的に理解します。
・お金を殖やす(資産運用)ことの効果と大切さをイメージ的に理解します。 - ワークの仕方
①パソコン学習の教室で授業を行います。
②『飛び立て!未来』の別冊教材の12、13ページに記載してあるホームページにアクセスして、各自で、三つのシミュレーション(「キャッシュフロー」「インフレ率」「積み立て」)を体験学習してください。体験時間は授業時間内で任意に設定します。
③シミュレーションに必要なIDとパスワードも、別冊教材の同ページに記載してあります。 - 教師コメント例
<キャッシュフロー>
「シミュレーションには、あらかじめモデルとなる数字が入っています。モデルとして入っているのは女性で、23歳で就職し、就職してから5年後に28歳の配偶者と結婚、9年後に1人目の子ども、12年後に2人目の子どもができるという想定です」
「このキャッシュフローは就職する年齢からスタートします。“何年後”かを記入する場合は、最初に記入した就職予定年齢から数えて何年後か、を予想して入れていきます」
「“将来の配偶者”の欄で“あり”を選んだ人は、就職してから何年後に何歳の相手と結婚するか、を予想して入れます。そこに入れる年齢は、自分が結婚する年齢ではなく配偶者の年齢です」
「まずはモデル画面で、左側の項目それぞれについて入っている数字を確認してから、右上の“キャッシュフローへGo”をクリックして、実際にどのようなグラフができるのかを見てみてください。“詳細”をクリックすると、さらに詳しい表を見ることができます」
「残りの時間は、自分で自由に数字を入れて、将来のお金の計画についてイメージしてみましょう」
※「収入」のページの下部にある「その他の収入、イベント収入」は、モデルでは結婚時のお祝い金(400万円)のみ入っています。
※イベント名の選択肢にある「助成金」とは、主に国や地方公共団体等から支給されるお金で、要件を満たす場合に申請すれば受給できます。<インフレ率>
「このシミュレーションでは、物価の上昇率(インフレ率)によって100万円の価値がどのように変化するかを見ることができます」
「最初に出ているグラフは、インフレ率2%、運用利回り0.01%の場合の“実質利回りグラフ”です(右上に表示されている三つのグラフ名のうち、一番下のグラフです)」
「一番上の“目減りグラフ”、真ん中の“利回りグラフ”もクリックして、それぞれどのようなグラフになっているかを見てみましょう」
「インフレ率の数字を入れ替えてみると、どれくらい目減りするかがよくわかります」<積み立て>
「モデルでは、毎月1万円ずつ積み立てるとして、年率3%で複利運用する場合、年率1%で複利運用する場合、そして運用しない場合(タンス預金など)の将来の金額をシミュレーションしています」
「自分で自由に月々の積立金額と複利運用する年利を入れてみましょう。“計算する”をクリックすると、それぞれのグラフが出てきます。運用によって将来の金額がどう変化するかを見てみましょう」
[ワーク6](個別学習向き)
- ワークの説明
・このワークの目的は、青年期における自己の形成の一つの手段として、海外留学制度があることを啓発することです。
・先輩たちの留学体験にふれることで、海外留学を身近に感じてもらいます。 - ワークの仕方
①ワークシートをダウンロードして、必要枚数をコピーし、生徒に配布します。
②パソコン教室で、「トビタテ!留学JAPAN」のホームページにある「留学大図鑑」を閲覧し、各自がワークシートに記入します。
https://tobitate.jasso.go.jp/zukan/
③作業時間は、パソコンでの閲覧20分、ワークシート記入20分。 - 教師コメント例
「留学というと、非常にハードルの高い特別なことだと思っている人が多いかもしれません。でも、例えば夏休みなどを使って外国で語学を学んだり文化に触れたりするという経験も、一つの留学の形です。もし自分が好きな国で好きなことを学べるとしたら…と想像して、自由に書いてみてください」
「どこで何をしたいかイメージがわかない人は、自分が楽しいと感じること、興味のある国や都市名を書いてみましょう」
「まず想像してみることが、新しい世界への最初の一歩です」